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経営

レストランの人件費

人件費は税抜き売上に対する割合で測り、賃金よりはるかに多くのものを含みます。社会保険料、有給、教育、そして誰も書き留めない時間です。飲食業ではおおむね30%から40%に収まります。深刻なのは率が高いことではなく、自分の率がいくつか分かっていないことです。

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式と、ほとんど誰も入れていないもの

人件費を税抜き売上で割って100を掛けます。式は当たり前です。狂うのは分子のほうで、ほぼ必ず総支給額とわずかな項目だけで組まれているからです。

1人にかかる実費は、その人の給与明細よりかなり上にあります。率がやけに良く出るなら、まず間違いなく項目が抜けています。

  • チーム全員の総支給額。自分に給料を払っているなら自分の分も。
  • 会社負担の社会保険料。
  • 有給と賞与にあたる支給の按分。
  • 時間外、週末のヘルプ、臨時の応援。
  • 退職に伴う支払い、教育、ユニフォーム。
  • 仕込みと片づけの時間。支払っているのに1円も生まない時間です。

いつも低く見積もられるスペイン特有の2点

1つ目。ここでは12回ではなく14回で年間を組むのがふつうです。月給に加えて特別支給が2回あり、月の総支給から年間を推定すると、按分で毎月に割って払っているかどうかにかかわらず、必ず年間を低く見積もります。日本の賞与に近い位置づけですが、こちらは労働協約で定まっているのが基本です。

2つ目。飲食業の労働協約はスペインでは県単位で、全国一律ではありません。店に適用される賃金表は、店がある県によって決まり、隣の県とは違います。日本から来ると全国の枠組みを探しますが、見つかりません。効くのは自分の県の協約です。

妥当な率はどのくらいか

スペインの飲食業でよく使われる目安は売上の30%から40%で、業態によって大きく振れます。2人で回すカウンターのバルはそれより下、客席と厨房を持つレストランはそれより上です。

これは業界の目安であって、決まりではありません。決まりに近いのは、原価と合わせて65%か70%をあまり超えないことです。残りが家賃、光熱費、減価償却、そして自分の利益を背負います。日本でいうFLコストの考え方と同じです。

1か月の全体像
税抜き売上                      80.000 €   100 %

− 食材原価                      24.000 €    30 %
− 人件費(すべて込み)          28.000 €    35 %
                              ───────────────────
  2大項目のあとの粗利          28.000 €    35 %

− 家賃                           8.000 €    10 %
− 光熱費、保険、税理士           6.400 €     8 %
− 減価償却と修繕                 4.000 €     5 %
                              ───────────────────
  税引き前利益                   9.600 €    12 %

人件費が42%に上がると、利益は5%に落ちます。
人件費7ポイントで、利益の半分以上が消えます。

誰も決めていないのに上がっていく理由

朝起きて人件費を上げようと決める人はいません。勝手に上がります。単体では筋の通った小さな判断が積み重なるからです。週末のヘルプが平日にも残る、時間外が繰り返される、締めのシフトが「念のため」30分早く始まる。

そして気づくのが遅れます。支出が翌月の給与計算とともに来るからで、そのときにはもう起きたことは変えられません。

誰も辞めさせずに、高い率を下げる

問題は人数ではなく、いつ人がいるかであることがほとんどです。人数は適正でも配置が悪いチームは、多すぎるチームと同じだけかかります。

シフト表に手を入れる前に、時間帯を見てください。時間帯ごとの人件費を、同じ時間帯の売上と並べると、たいてい1日に2時間ほど、3人で4テーブルを見ている時間が出てきます。

  • 人員と売上を1日単位ではなく時間帯ごとに突き合わせる。
  • 仕込みと片づけの時間を見る。売上のない純粋な費用です。
  • 店員を減らす前に、売上を生まない作業から取り上げる。テーブルごとに会計に回ること、注文を二度書くこと。
  • ピークを点検する。静かに常設になった土曜のヘルプが、月の全部にかかっています。

新しいシステムを作らずに測る

始めるのに勤怠ソフトは要りません。シフトの時間と時間帯ごとの売上があれば本質は揃います。どちらも、勤怠を記録してきちんと締めていれば手元にあります。

大事なのは、毎月同じ基準で測ることです。1つの率は何も言いません。6か月の並びがほとんどすべてを言います。

よくあるご質問

日本の感覚で見積もると低く出るのはなぜですか?

たいていは、あちらにない2つのせいです。ここでは12回ではなく14回で年間を組むのがふつうで、飲食業の労働協約が県単位なので、全国の枠組みではなく自分の県の賃金表が効きます。月の総支給から出発する計算には、どちらも入っていません。

自分の分も入れますか?

店に出ているなら入れます。自分を外すと結果が化粧され、そこに人を雇って払っている他店と比べることになります。

税抜き売上ですか、税込み売上ですか?

税抜きです。原価計算や客単価と同じです。税込みで計算すると率が人為的に下がり、実際より良い状態にいると思い込みます。

チップは人件費に入りますか?

お客様から店員へ直接渡るものは入りません。店の口座を一度も通らないからです。店が受け取って分配しているなら、それは店が払っているものの一部です。

率で見るのと金額で見るの、どちらがよいですか?

両方です。率は売上に対して健全かを、金額は今月それを払えるかを言います。売上の弱い月は、誰も雇っていないのに率が跳ねます。

ヘルプや臨時の応援も数えますか?

数えます。そして忘れたときにいちばん歪みます。常設になった週末のヘルプは月の全部にかかっていて、基本の給与集計には出てきません。

出典