2つの式、まわり道なしで
回転率は、1回の営業で1席が何回使われたかです。提供した客数を、使える席数で割ります。40席で90人なら2,25です。
客単価は、1人がいくら残したかです。その営業の税抜き売上を客数で割ります。分母に注意してください。客数ではなくテーブル数で割ると、テーブル単価という別のものが出てきて、何とも比べられなくなります。
- 回転率 = 客数 ÷ 使える席数。
- 客単価 = 税抜き売上 ÷ 客数。
- どちらも営業ごとに。1日単位ではありません。昼と夜に共通点はありません。
- 売上は必ず税抜きで。原価計算と同じ理由です。
ソブレメサ、日本にはない天井
スペインでは食べ終わったあともテーブルに座り続けます。ソブレメサという名前がついていて、お客様の不注意ではなく食事の一部です。コーヒー、会話、ときには何も注文しない30分です。
これが回転率に天井を作ります。日本の感覚で持ってきた目標は、その天井を知りません。ソブレメサを短くして回転率を上げようとすれば、お客様を追い立てることになります。ここではそれは効率ではなく、行儀の悪さとして読まれます。
良い知らせもあります。本当に取り戻せる分はソブレメサではありません。その前と、そのあとです。そしてそこはお客様から何も奪いません。
どちらを押すべきか見える計算
ここで、どちらの指標も単独では言ってくれないことが見えます。40席、1日2回転、月25日営業の店です。
出発点:40席 · 回転率2,0 · 客単価22 € · 25日 月の客数 40 × 2,0 × 2営業 × 25 = 4.000 月の売上 4.000 × 22 € = 88.000 € A)回転率を2,5に(+25 %) 5.000人 × 22 € = 110.000 € 増加分 = +22.000 € B)客単価を24 €に(+2 €) 4.000人 × 24 € = 96.000 € 増加分 = +8.000 € 回転率が勝ちます……埋めるだけの需要があるなら。 なければAは不可能で、Bだけが実際の選択肢です。
回転率が本当に消えている場所
厨房であることはほぼありません。分が消えるのは食事の両端で、そこはいちばん測られていません。
終わりのほうが悪質です。食べ終わったテーブルが、伝票が来て、支払って、釣りが戻るまで20分待っているなら、それは何も生まない占有席です。2時間の営業なら、能力の17%にあたります。
- 注文を取りに来るまでの待ち:5分から10分。
- 伝票を頼んでから届くまで:5分から15分。
- 4人で別々に支払う:カード端末を持って4往復。
- 片づけてセットし直す:3分から5分。
どのくらいの数字がふつうか
業態によって違いすぎて、単独の数字には意味がありません。カウンター中心のカフェは10回転し、上質な素材の炭火焼きの店は1,5回転です。自分の回転率を業界と比べても役に立ちません。今月の自分と先月の自分を比べるなら役に立ちます。
有効なのは、2、3か月のデータで自分の基準線を引き、それがいつ、なぜ動いたかを見ることです。
よくあるご質問
日本の店より回転率が低いのはなぜですか?
ほぼ確実にソブレメサのせいです。ここでは食べ終わったあとも座り続け、それは食事の一部であって手違いではありません。日本から持ってきた目標はそのまま当てはまりません。当てはまるのは、食事の前後の、お客様から何も奪わない時間を取り戻すことです。
テーブル数で割りますか、席数で割りますか?
営業どうしを比べたいなら席数です。2人卓と8人卓は同じではないからです。テーブル数で割る意味があるのは、客席のテーブルがすべて同じ形の場合だけです。
客単価は税込みですか、税抜きですか?
税抜きのほうがよいです。原価計算と同じ理由で、税は店の収益ではありません。大事なのは一貫させることで、月ごとに基準を変えないことです。
値上げせずに客単価を上げるには?
時間がなくて勧められていないもので上げます。おすすめの一皿、デザート、2杯目です。失われる売上のほとんどは、店員がもう一度テーブルの前を通れなかったせいで失われています。
テラスも店内と同じように測りますか?
必ず分けて測ります。テラスは店内と違う回り方をしますし、混ぜるとどちらでもない平均が出ます。昼と夜も同じです。
値上げすれば客単価は上がりますか?
客単価は上がり、回転率はほぼ必ず下がります。だからまず、その副作用のないものから動かす価値があります。おすすめ、デザート、2杯目です。